双子屋のピザ
時は20年ほど前にさかのぼります。
母の店のお客さんの息子さんのお嫁さんのお母さん(ええ、非常に遠くて申し訳ありません)が、
人里離れた山奥で、お店を始めました。
娘さんもお嫁に行って、自分の時間ができたというこで
新たに何かしたかったんでしょう。
そのお母さんは、双子でした。
一卵性の、そっくりの双子の姉妹の方と、一緒に店を始めることにし、
そのお店の名前も「双子屋」としました。
そのお店が開店する際に、賑やかしとしてなぜか私たちも呼ばれたのですが
正直、こんな山奥でお店を始めて、大丈夫なのかなぁと思っていたのです。
時は流れ、
その双子屋が、ピザを始めたと噂で聞きました。
おいしいと結構評判だとは聞いていましたが、なにせ山奥で遠いので、なかなか行くこともなく・・・
今回、そのピザ屋が閉店(;´Д`)するということで
親戚と一緒に行ってきました。
ちょうど、もうすぐ、うちの母の3回忌なもんで
なんとなぁく、ね、
母と一緒に来た土地の思い出巡り みたいなのも兼ねて・・・というか
偶然ですけどね。
来てみると
ものっすごい人でした(;´Д`)
競技用自転車が、山のように停まっていて。
どうやら、チャリダーの聖地になっているようでした。
山奥ではあるけど、道はある程度整備されていて
登りではあるけれどそれほどきつくはなく
そして自然も距離もちょうどいい、みたいな感じなんでしょう。
数時間、チャリダーさんたちが走って到着して、
ピザで休憩し、喋り団らんする、
そういう場所として有名になっていたようです。
なんか中には自転車乗りさん向けのガイドとか置いてあった(;^ω^)
そしてウェイティングリストに名前を書くと
「今からだと1時間か1時間半待ちになりますえ」と言われたんですが
まあ、待ちますわな(;^ω^)
私たちの直後に来た人たちは、
「もうピザ生地がないので、受け付けてないんです。すみません」
と、お断りされて、呆然としてました。
せっかく来て、楽しみにしてたのに、入れないんですもんね。がっかり(´・ω・`)気の毒に・・・
私たち、ギリギリ受け付けてもらえて、ラッキー( ・´ー・`)
・・・と、思っていたんです。
待っている間に散策。
写真撮ったんですが、なぜかここに投稿できませんって出る(;^ω^)
山奥の景色や古い家屋や庭、たくさんの自転車の写真もお見せしたかった。
まあ、双子屋で検索してください(;^ω^)
一枚だけ。横になっちゃってるけど
こんな手作りの、木の薪の炎の石窯で、一枚ずつピザを焼いてます。
一枚ずつ焼いてたら時間かかるでしょ?と思われるでしょうが
焼くのはすぐで、数分なんで、それほど時間がかかるわけじゃない。
ずっと焼いてるおっちゃんと、もう一人常連のお兄さん的な人が話していたので、少しだけ参加してみました。
ピザ入れて焼けるのを待っている間、お話しできる時間ができるんですよ。
私「開店したときに来たきりですが、一度来ました。
双子屋さんがいつの間にかピザ屋さんになっててびっくりしたけど、これは別の店なんですか」
おっちゃん「ああ、来てくれたんですか。双子屋をやってるのは家内ですわ。
ピザ屋を始めたのは、うちの娘の婿です。
ピザ屋はやめるけど、双子屋の本業の方は続けるんで、また来てください」
私「ふおお(゚д゚)!なるほど!
お店を始められたときは、こういう立地でどんな感じになるのかなと思ってたけど、
自転車の方々にこんな人気のお店になっていて、本当にすごいですね!(≧∇≦)
土日だけの営業ってありますけど、土日だけでいけるのもすごいですねぇ」
おっちゃん「土日だけピザ屋にしてて、平日はデイサービスにしてるんですわ。
いろいろありましたで」
そして話していたにーちゃんのピザが焼け、にーちゃんが連れ合いの人と食べ始めると
連れ合いの反応がまたいいんだ。
「うまっ!めっちゃうまい、こんなうまいんやぁ。うわああ最高やな、パリッパリで」
とか、あんたグルメ番組出れるよって感じの反応(;^ω^)
焼いてるおっちゃんも嬉しそうで
「そうやろ、俺も焼いてて『うまそうやな』って思いますもん!」って言ってました。
そして、2時間半が経過し、ようやく席につけました(;^ω^)
そして注文して30分、まだ来ず(;^ω^)
周りを見ると、1時間前に席に着いた人のピザが、まだきてない(;^ω^)
実は親戚は、この後に用事があったので、ずっとソワソワ、イライラしていて・・・
「1時間前に入った人たちのピザがまだ来てないということは、
うちらのピザもあと30分以上はかかるということだよ・・・
諦めよう?」
(;´Д`)
3時間待って、注文して、諦めるのは(;´Д`)
それは、ついた直後に「受け付けられません」と断られた人たちの方がよかった、的なことになりますかね(;´Д`)
いや、断られたのではなく自分たちで待つのを選べたということで、気持ち的には楽ではあったし面白い体験ができたわけなんですけど(;^ω^)
後で調べてみると、開店2時間前からすでに30人が並んでいたそうで、あ~そりゃ無理だわ。
3時間待ったくらいで音をあげて、大変申し訳ございませんって感じでしたm(_ _)m
こんなに人気のピザ屋さんがなくなるの、もったいないですね。
でも、
山奥でお店を開いても
こんな風に、チャリダーさんたちのような集客が見込めるって
非常に面白いな と思いましたよ(・∀・)
山奥ではあるんですけど、駅から車で1時間とかで行ける山奥なんで
トカイナカ好きにはちょうどいいですね(・∀・)
・誰かまた新しくオープンしてくれないかな\(^o^)/
・あの石窯、いい\(^o^)/私も作ってピザ焼きたい
・トカイナカ、すごい興味ある\(^o^)/
そして、
約20年ぶりに来れた双子屋。
もう双子でやっているわけではなく、双子のうちお一方の家族がやっているようでしたが。
そうですね、双子といってももうかなり別々の家庭の事情があるので、一緒に仕事をするのは難しいのかなと。
そして約20年たっても、
店が変わっても、人が来るようになったり来ないようになったりしても
家や庭はそのままで、
人の移り変わりなんかを気にせずそのままで
人だけが、どんどん変わっていくのだなぁと
以前ここに来た時は、
母がいて
親戚の子はまだ産まれていなくて
人だけが変わるのだなと
なにせ3時間まってたので、いろいろ考えた今日でございました。
というわけで、受付断られたチャリダーさんたち!
がっかりしなくていいからね!
待ちぼうけにならず、すぐに次の行動に移れて、よかったと思ってくださいね~~